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西ヶ谷清掃工場の溶融スラグ―岩手県八幡平市・盛岡市編

八幡平市花き研究開発センター(八幡平市)

八幡平市は「りんどう」の栽培が盛んで、現在は国内生産額日本一、国内需要の3割以上を占めている。品質も高く評価され、「安代りんどう」ブランドは世界に認知され、様々な賞を受賞している。「りんどう」の養生に静岡市の西ヶ谷処理場より排出される溶融スラグを肥料として散布し、育成具合の調査を2021年より実施している。

その結果として、溶融スラグを与えたりんどうの育成は与えなかったものより生育が良く、有効性がある結果が出ている。今後は試験から本栽培にフェーズが移っていくとのことで、溶融スラグのさらなる利活用が進められていく予定である。
   
株式会社オービットワン(盛岡市)

株式会社オービットワンでは、畑わさびにスラグを肥料として散布している。また、同所は営農型太陽光発電も取り入れられ、放棄地となった畑を再生している。

同社は元来太陽光発電設備の会社であるが、2018年に紫波町が農地で太陽光発電と農業を両立するソーラーシェアリング事業を推進することに合わせ、農業法人を設立しモデル事業に取り組んでいる。

同事業の目的としては売電や農作物販売による小規模農家の収入安定に加え、耕作放棄地の解消につなげる。農地法により、農地の転用ができず、担い手がいない農家からの農地を借り上げ、または購入し、ソーラーパネルを農地の上に設置。パネルの下には農地の8割を下回らないように作物を栽培することが必須のため、耕作放棄地も減少する。農家にとっては土地を借りてもらうことによって収入を得ることができ、発電事業者にとっては土地を安く利用でき売電での利益や農業での収益を上げることができる。

また、行政は耕作放棄地を減らすことができ、再生可能エネルギーに取り組む町としての知名度も向上することができる。このように誰にとっても利点が大きい取り組みを実施している。

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